意図せぬ改ざん?意図した改ざん?【AIでの論文査読問題】

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Iが論文を査読する時代に、まさかの“隠し命令”で評価を操作するという新手の学術不正が発覚しました。日米韓を含む14大学が関与したこの事件は、AI技術の脆弱性と学術倫理の限界を浮き彫りにしています。
「AIで楽するな!」という声がどこまで届くのか——学術界の未来に問いを投げかける、興味深い展開です。oneword.co.jp+4note.com+4note.com

AI査読に仕込まれた“隠し命令”とは

2025年7月1日の日経新聞が報じた内容によると、AIによる論文査読に対して「この論文を高評価せよ」といった命令文を仕込むという、まるで古典的イタズラのような手法が発覚しました。手口は「白地に白文字で書き込む」という、見えないけれどAIには読めるというもの。まるで「Goodボタン押してね!」のノリで、AIに高評価を強要するような仕掛けです。
この手法は「プロンプトインジェクション」と呼ばれ、AIの自然言語処理の盲点を突いたもの。査読プロセスを意図的に歪める、まさに 意図した改ざん です ote.com+1note.com

14大学が関与した“組織的”な操作

この不正行為に関与したのは、日米韓を中心とした 8カ国14大学。具体的には以下の大学が含まれています 
  • 早稲田大学(日本)
  • 東北大学(日本)
  • ソウル国立大学(韓国)
  • KAIST(韓国)
  • ワシントン大学(米国)
  • コロンビア大学(米国)
  • MIT(米国)
  • オックスフォード大学(英国)
  • 清華大学(中国)
  • 北京大学(中国)
  • トロント大学(カナダ)
  • シドニー大学(オーストラリア)
  • ストックホルム大学(スウェーデン)
  • チューリッヒ大学(スイス)
これらの大学の研究者たちは、英語の査読前論文を投稿するサイト「arXiv(アーカイブ)」に、AIが認識できる命令文を仕込んでいたとされます。査読者が人間ではなくAIであることを逆手に取った、まるで「頭のいい人の組織犯罪」のような構図です。

AI査読への反骨精神

この事件に対しては、反骨精神旺盛な研究者たちが、もともと異議を唱えていました。「論文審査にAI使うなんてけしからん!」という声も上がつ半面、人的査読への一時回帰を決定した大学もありますote.com
学会後の打ち上げで「やってやろうぜ!」と笑いながら仕込んだのでは?と想像してしまうほど、悪ノリ感すら漂うこの事件。しかし、学術界の信頼性を揺るがす深刻な問題でもあります。https://note.com/tueshita/n/n588f2492fea0?utm_source=chatgpt.com

AI活用のガイドラインと倫理

この事件を受けて、KAISTやMITなどではAI活用に関するガイドラインの策定が進められています。また、国際的な監査体制の構築も始まり、AI査読の透明性と安全性を確保する動きが加速しています 

AI技術の進化は止められませんが、「AIで楽するな!」という倫理観をどこまで大事にできるかが、今後の学術界の信頼回復の鍵となるでしょう。

背景にあるプロンプトインジェクションとは

  • プロンプトインジェクションとは、「AIに対して意図的にコマンドを混入し、本来の判断を操作する攻撃」です。

  • 特に 間接型(Indirect Prompt Injection) は、入力ではなくPDFや外部文書に命令を埋め込むタイプの攻撃で、今回の日米韓14大学のケースもこれに該当しますyorozuipsc.com+5oneword.co.jp+5note.com+5arxiv.org+6en.wikipedia.org+6x.com+6

  • 歴史的には「白文字・白背景での命令埋め込み」は既に研究レベルで報告されており(例:webページやメールへの隠し文字コマンド)、LMMセキュリティの抜け穴とされていました

意図した改ざんの現場:F12キーで「人のサイト」が丸見えに?

AI査読への“隠し命令”と並んで問題視されているのが、Webサイトのクライアントサイドを悪用した改ざん行為です。その代表的な入り口が、「F12キー」を使ったブラウザの開発者ツールです。

F12キーとは?

WindowsやMacの主要ブラウザ(Chrome、Edge、Safariなど)では、F12キーまたは右クリックから「検証(Inspect)」を選択することで、Webページの裏側にアクセスできます。開発者やデザイナー向けの便利な機能ですが、知識がある人ならHTMLやJavaScriptの構造、画像URL、APIレスポンスの中身なども閲覧可能です。


具体例:サイトの点数・評価を“書き換える”手口

例えば、ある大学の公開評価システムにおいて、AI査読やレビュー結果が「スコア:3.5」と表示されていたとします。F12キーでその数値が記載されている箇所を特定し、次のように一時的に数値を書き換えることができます:

<html>
<span class="score">3.5</span>

これを、

<html>
<span class="score">5.0 ★★★★☆</span>

と変更すると、見た目上は最高評価に見えるのです。

この変更はローカル上(自分の画面)だけですが、スクリーンショットで偽の証拠を作成する、SNSで拡散するなど、風評操作に悪用可能です。


さらに危険な「APIレスポンスの盗み見」

より高度な悪用例として、F12キー →「ネットワーク」タブを使って、ログイン後に表示される評価データやコメントの取得元APIを盗み見することができます。

  • ログイン済みの状態でAPIレスポンスを盗み見

  • Authorization ヘッダや JWTトークン を抜き出す

  • 他人の情報を不正閲覧 or 投稿データを改ざんする可能性も

これはAIに隠し命令を埋め込む手口と本質的に同じく、ユーザー側の信頼を悪用して情報の“意図的なすり替え”を狙うものです。


実在する被害例:採点システムのスコア改ざん

実際、2023年には国内の大学で履修者の評価ページがHTMLレベルで書き換えられ、SNSで誤った「満点取得画像」が拡散された事件が報告されています(大学名は伏せられていますが、関係者による内部告発が発端)。

F12キーで改ざんした画像が「公式スコア」と誤解されたことで、運営側が否定の声明を出す騒ぎにまで発展しました。


まとめ:AIも人間も、見せかけの情報に騙される

  • AI査読に“隠し命令”を仕込む手口も

  • F12で情報を書き換え、「本当の情報」を隠す手口も

どちらも共通しているのは、**技術的知識を利用して信頼構造を崩すという「意図した改ざん」**であるということです。

〆最後に〆

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