スマホで遊べるテトリスをWebアプリ化した理由|サーバー常時稼働をやめるためのPWA設計入門

New Challenge

私は現在、スマートフォンでも遊べるテトリスゲームをWebアプリとして動かしています。
当初はPCサーバーを常時起動し、ブラウザ経由でアクセスする構成を考えていました。しかし実際に運用を始めてみると、常時稼働という前提そのものが非効率ではないかという疑問が生まれました。できればオフラインでも利用したい――そう考えるようになったのです。

本記事は単なるゲーム制作記録ではありません。Canvas描画、PWA化、オフライン動作、そして「サーバーを持たないアプリ」という発想へ至るまでの生成過程を整理したものです。

Webアプリは本当にサーバーを必要とするのでしょうか。スマートフォン単体で動作する設計は可能なのでしょうか。本稿では、実際の開発試行錯誤をもとに、軽量Webゲームがどのように成立するのかを技術的背景とともに解説していきます。結果として見えてきたのは、現代のWebがすでに「配布型アプリ」に近づいているという事実でした。

現実的にはサーバーを常時立ち上げているのは面倒なので個別のスマホで動かせるようにしたいです。ママのスマホでも動いていたのでママもびっくり喜んでました。むろん、娘は大喜びです。
今後の計画としては段々にアプリを変えていって最終的にAIエージェントをスマホに導入出来たらいいと思います。何台かあるスマホ、それぞれの能力と私の技術発展のしのぎあいですね。AI向け掲示板に登録していくAIエージェントをスマホ上で動かすつもりです。

第1章 Webゲームを作り始めた動機 ― サーバー常時稼働への違和感

本章では、テトリスをWebアプリとして動かし始めた経緯と、なぜサーバー依存構成に疑問を持つようになったのかを整理します。開発初期には「Web=サーバー必須」という固定観念がありました。しかし実際に小規模アプリを構築してみると、その前提自体が過剰設計である可能性が見えてきます。ここでは開発者視点からの違和感を出発点として、設計思想の転換点を説明します。

1-1 スマホ対応テトリスをWebで動かす

私はCanvasを利用したシンプルなテトリスを作成し、スマートフォンのブラウザでも操作できるようにしました。重要だったポイントは次の通りです。

  • インストール不要であること
  • URLだけで起動できること
  • PCとスマホで共通コードを使用できること

Web技術は本来、「配布コストがほぼゼロ」という大きな強みを持っています。しかし同時に、サーバーを常時稼働させるという新たな負担も生まれます。

「小さなアプリに大きなインフラを用意するのは、本当に合理的なのか?」

この疑問が、本記事の出発点となりました。

1-2 常時サーバー運用という非効率

家庭用PCをサーバー化すると、次のような問題が発生します。

  • 電力消費が増える
  • ネットワーク環境に依存する
  • 外出時にアクセスできない場合がある
  • セキュリティ管理の負担が増える

ゲームの処理自体は非常に軽量であるにもかかわらず、インフラだけが重くなる。このアンバランスこそが、設計を見直す契機となりました。


第2章 Canvasが「軽い」理由 ― ブラウザ内部で何が起きているか

ここでは、なぜ今回のテトリスがスマートフォンでも軽快に動作するのかを技術的に説明します。重要なのは、Canvasが通常のHTMLとは異なる描画モデルを採用している点です。DOM操作を伴わない設計が、結果として低負荷なアプリ動作を実現しています。

2-1 DOM描画とCanvas描画の違い

通常のWebページでは次の処理が繰り返し発生します。

  • HTML構造の解析
  • CSSの再計算
  • レイアウト更新

一方、Canvasは次のような仕組みです。

「画面を一枚の画像として直接描画する」

  • DOM更新が不要
  • レイアウト計算が不要
  • 単純なピクセル描画のみ

2-2 テトリスが低負荷で動く理由

テトリスの盤面は10×20、つまり200マスしかありません。1フレームで行う処理も単純な四角形描画のみです。

「スマートフォンのCPUから見れば、ほぼ無負荷に近い処理です。」

つまり問題は処理能力ではなく、どのようにアプリを配信するかという設計にありました。


第3章 PWAという発想 ― Webがアプリになる瞬間

本章では、サーバー不要化の鍵となったPWA(Progressive Web Apps)について説明します。PWAはWebページをアプリのように扱う仕組みであり、今回の設計転換の核心となった技術です。

3-1 ホーム画面に追加すると何が起きるのか

PWA化すると、ユーザーは次の体験が可能になります。

  • ホーム画面のアイコンから起動
  • ブラウザUIが表示されない
  • ネイティブアプリのような動作

URLが「アプリ」へと変換される感覚です。

3-2 Service Workerがサーバーを代替する

Service Workerは次の機能を実現します。

  • 初回アクセス時にファイルを保存
  • 次回以降はローカルから読み込み
  • オフラインでも起動可能

つまり、

サーバーの役割の一部をスマートフォン自身が担うようになります。


第4章 開発過程から見えた未来 ― 「配布型Webアプリ」という可能性

最後に、今回の試行錯誤から見えてきた設計思想を整理します。テトリス制作は単なるゲーム開発ではなく、Webアプリの存在形態そのものを再考する過程でもありました。

4-1 Webアプリは必ずしもサーバーを必要としない

従来の構造:

ユーザー → サーバー → アプリ

PWA導入後:

ユーザー → ローカルアプリ

これはWebの利用形態における一つの転換点と言えるでしょう。

4-2 AIアプリ設計への接続

今回の構造はAIアプリ開発とも共通しています。

  • 状態管理
  • ローカル保存
  • 非同期処理

将来的には次のような発展にも自然につながります。

  • 会話履歴の保存
  • ベクトルデータベース化
  • ローカルAI実行

「ゲーム設計とAIエージェント設計は、実は同じ構造を持っています。」


まとめ ― サーバーを持たないWebという選択

今回のテトリス開発を通じて明確になったのは、Webアプリは必ずしもサーバー中心である必要がないという事実でした。Canvasによる軽量描画、PWAによるオフライン化、そして配布型アプリへの進化。これらはいずれも既存技術の延長線上にあります。

小さな実験から見えてきたのは、Webが再び「個人が所有できるソフトウェア」へと戻りつつある未来でした。


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