AIおばあちゃんという発想
おばあちゃんに色々語りかけても、聞いているんだ聞いていないんだか、分からない時がありますよね。オレオレ詐欺に対してはおばあちゃんが有効だというお話です。なによりメンタル強いおばあちゃんの活用のお話です。
1. 詐欺師を疲弊させる会話術
AIおばあちゃんは、わざと会話をかみ合わせず、詐欺師を疲れさせます。例えば「アプリを押してください」と指示されても、「あまり時間をかけたくないねぇ」と返す。その後「私はスコーンが大好き。レシピを教えてあげてもいいよ」と話題を逸らします。詐欺師が「興味ない」と言えば「少しイライラしているみたいだね」と返す。これを延々繰り返すのです。
2. 開発元と目的
このAIは英国ヴァージンメディアO2が研究目的で開発しました。狙いは「被害を減らすこと」と同時に「詐欺師の会話パターンを収集すること」。実際にAIおばあちゃんの番号をネット上にわざと公開したところ、半年で約1,000件もの詐欺電話を受信できました。
3. データ活用の可能性
収集された音声データは、詐欺の典型的な手口をAIに学習させる素材になります。これは銀行や警察の検知システムに応用できるだけでなく、一般家庭向けの「詐欺防御アプリ」開発にもつながります。
世界で広がる詐欺の脅威
さいきんは詐欺師もAIを活用するので厄介です。そんなお話。
1. フィッシング詐欺の実態
セキュリティ企業の調査によると、2023年に世界で発生したフィッシング詐欺メールは月間約8億通。その9割が日本語を含むアジア地域向けと推定されています。理由は「日本人は相対的に裕福で、警戒心が薄い」とみられています。
2. 電話詐欺と高齢者被害
日本の警察庁データでは、特殊詐欺の被害者の約7割が65歳以上の高齢者です。特に「オレオレ詐欺」や「架空料金請求」が多く、平均被害額は一人あたり数百万円に及ぶこともあります。
3. 新たな攻撃の形
最近は生成AIの普及により、日本語の詐欺メールや電話の「不自然さ」が急速に減っています。音声合成で「孫の声」を再現するケースもあり、家族を装った詐欺がより巧妙になっています。
日本での応用と課題
日本人ならでは、対策があります。もはや、銃を使わないサイバー空間での代理戦争です。
1. AIおばあちゃんを導入するには
日本でも同様の仕組みをスマホアプリとして導入できれば、被害抑止に役立ちます。例えば「怪しい番号からの着信に自動応答してAIが会話を開始する」仕組みです。ユーザー本人は通話に出なくて済むので安全です。
2. 法的・倫理的な課題
ただし「会話を録音して分析する」行為には個人情報保護法の制約があります。また、詐欺師とはいえ相手の音声を勝手に公開できません。こうした点をクリアする必要があります。
3. 市民参加型の詐欺対策
もし多くの人が「AIおばあちゃん」に協力して通話データを共有できれば、詐欺師のデータベースを強化できます。これは「代理戦争」とも呼ばれ、一般市民が参加できる防御戦略になり得ます。
一覧表:詐欺の現状とAIおばあちゃんの効果
項目 | 現状 | AIおばあちゃんの効果 |
---|---|---|
電話詐欺被害額(日本) | 年間約360億円(警察庁) | 会話を長引かせ被害を未然防止 |
詐欺電話件数(英実験) | 半年で1,000件以上 | 手口収集と分析が可能 |
フィッシングメール | 月間約8億通(世界) | 日本語対応で応答・分析可能 |
高齢者被害割合 | 被害者の約7割 | 高齢者を守る仕組みの構築 |
【まとめ】
AIおばあちゃんは「詐欺師の時間を奪う」ことで被害を減らすだけでなく、通話データを集めて手口を研究するという一石二鳥の仕組みです。現状、日本は世界でも詐欺メール・電話の標的になりやすく、被害額は年間数百億円に上ります。技術的には日本でも導入可能ですが、法的な課題やデータ利用のルール作りが不可欠です。将来的には、私たち一人ひとりがAIおばあちゃんのような仕組みに参加し、詐欺師と「代理戦争」を繰り広げる時代が来るかもしれません。私もスマホに落とせるAIアプリを開発したいです。共同開発者募集中。
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